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092 索居閑處 沈默寂寥
  Suo3ju1 xian2chu3, chen2mo4 ji4liao2.

 韻が換わり、新しい段落です。
 「索」は『新華字典』の第5義に「单独:离群索居」とあるのが、まさにそれです。いつもながら、『千字文』の語彙がずばり『新華字典』に出てくると、嬉しいものです。なおこの「離群索居」は、『禮記』檀弓上に、子夏のことばとして「吾離群而索居,亦已久矣」とあるのを典故としています。
 「居」は第1義。
 「閑」は、第1義です。
 「處」は、「一 chu4」「二 chu3」と声調で読み分けますが、ここは後者の第1義です。
 「沈」は、「shen3」と、「沉」に通じる「chen2」と、二音ありますが、ここは後者の第3義でよいでしょう。
 「默」は1義のみで、「沉默」が例として挙がっています。
 「寂」も1義のみ。
 「寥」は第2義で、「寂寥」が挙げられています。
 「索居」と「輭處」とが対、「沈默」と「寂寥」とが対になっています。