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038 榮業所基 藉甚無竟
Rong2ye4 suo3 ji1, ji2shen4 wu2jing4.
「榮」は『新華字典』の第2義です。第1義との差は大きくありませんが。
「業」は第1義。
「所」は慣れるまではすこし難しい助詞です。第5義に「助词,放在动词前,代表接受动作的事物」とあるのがそれですが、その第1がこれに相当します。「動詞の前に置かれる」ということを頭に入れておいてください。慣れると、動詞とくっついて見えてきます(と思います)。
「基」は動詞となりますから、第3義を採りましょう。
「藉」は多音字で、「一 jie4」「二 ji2」の2音です。原則的には本義に近い「一」の音を採るのですが、ここではその原則に従えません。「藉甚」は典故のあることばで、『史記』酈生陸賈列伝に「陸生以此游漢廷公卿間,名聲藉甚」とあるのによっており、この場合、後者の音で読むことになっています。『新華字典』の説明にはないのですが、「ji2」と読む場合、「盛」という義があります。『史記』はそのような意味です。
「甚」は多音字で「一 shen4」「二 shen2」の2音ありますが、後者は口語で用いる読みなので、文言においては除外できます。前者の第1義です。
「無」は第2義です。
「竟」は第1義。
文意は、これまで第26行から第37行まで述べてきたよき行いは、すべて「榮業所基,藉甚無竟」である、ということになります。この段落も終わりに近づいてきました。