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124 孤陋寡聞 愚蒙等誚
  Gu1lou4 gua3wen2, yu2meng2 deng3 qiao4.

 「孤」は『新華字典』の第2義「单独」。
 「陋」は第3義「少,简略」で、まさに「孤陋寡闻」の例が挙がっています。
 「寡」は第1義。
 「聞」は第2義「听见的事情,消息」。
 「愚」は第1義「傻,笨」でよいのですが、第2義「谦辞」にも注意してください。
 「蒙」は「一 meng2」「二 meng1」「三 meng3」と読み分けますが、ここは第一の音の第1義「没有知识,愚昧」です。
 「等」は第4義「待,候」。
 「誚」は1義のみ。
 ここに見える「孤陋寡聞」は、疑いなく『千字文』の作者が自分の非力を述べているところです。次の「愚蒙」は、謙遜して「愚か者である自分」と称していると分かります。そういう意味で、「愚」は、第1義と第2義とを兼ねるものといえそうです。