召南「摽有梅」

召南「摽有梅」(三章,章四句)

(一)
摽 有 梅,其 實 七 兮。
Biao4 you3 mei2, qi2 shi2 qi1 xi1.
求 我 庶 士,迨 其 吉 兮。 
Qiu2 wo3 shu4shi4, dai4 qi2 ji2 xi1.

(二)
摽 有 梅,其 實 三 兮。
Biao4 you3 mei2, qi2 shi2 san1 xi1.
求 我 庶 士,迨 其 今 兮。 
Qiu2 wo3 shu4shi4, dai4 qi2 jin1 xi1.

(三)
摽 有 梅,頃 筐 塈 之。
Biao4 you3 mei2, qing3kuang1 xi4 zhi1.
求 我 庶 士,迨 其 謂 之。
Qiu2 wo3 shu4shi4, dai4 qi2 wei4 zhi1.

 「摽」を『辞源』で引くと、その第3の音"biao4"(匹妙切)として、「墜落。詳"摽梅"」とあります。そこでさらに「摽梅」を見ますと、次のように説明します。

『詩』召南「摽有梅」:"摽有梅,其實七兮。求我庶士,迨其吉兮!"有,助詞。摽梅,言梅熟而落。比喩女子已到結婚年齢。『唐詩紀事』三,鄭世翼「看新婚」:"初笄夢桃李,新粧應摽梅"。

 この詩が、女子が婚期を迎えたことを熟して落ちる梅になぞらえて表現したものとして、歴史的に理解されてきたことが分かります。もちろん、これも解釈の一例に過ぎませんが、ご参考までに。

 「庶士」は、『辞源』の第1義に「多士,衆士」と解釈し、『尚書』泰誓とともに、この「摽有梅」を書証としています。

 各章の一句めが3字なので、「桃夭」とは少しリズムが違いますが、各章四句と短いので、覚えやすいと思います。