文言常識

経典釈文

一つの漢字に複数の音がある場合、それは「多音字」と呼ばれます。この「文言基礎」でも、多音字については一々指摘しています。しかし古代においては、一つの漢字を「読み分ける」習慣は、どうやら、存在しなかったらしいのです。つまり、多音字はなかった…

謚号について

先日見た、第69行に「桓公匡合」とありましたが、そこに見える「桓」は、謚号と呼ばれる名前です。また第70行に「綺迴漢惠」と見えた「惠」も、同じく謚号です。 有名な春秋時代の斉の桓公の「桓」、晋の文公の「文」、あるいは唐代の則天武后の「則天」など…