108を読む

後漢の宴会(四川画像磚)

108 矯手頓足 悦豫且康
  Jiao3 shou3 dun4 zu2, yue4yu4 qie3 kang1.

 『千字文』の学習に戻りましょう。前行の「絃歌酒讌,接盃舉觴」を承けて、宴会の楽しみを描きます。
 「矯」は、『新華字典』を見ると「一 jiao3」「二 jiao2」の二音ですが、ここは前者の第1義「纠正,把弯曲的弄直」をまず採ります。しかし、『千字文』の文脈を考えると、同音の「撟」の第1義「举,翘」がピッタリと当たります。これも採っておきます。
 「手」は第1義。
 「頓」は多音字で、「一 dun4」「二 du2」の二音ですが、後者は特殊な音なので、前者、その第3義を見てください。「转(「转义」、すなわち派生義)」として、「跺」と定義し、「顿足」の例が挙げてあります。
 「足」は第1義。
 「悦」も第1義です。
 「豫」も同じく第1義。
 「且」も第1義、「连词,表示进一层」です。
 「康」も第1義、「安宁」です。
 後句に現れる「絓豫」は双声語ですから、次回、『辞通』を使ってちょっと調べてみましょう。