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069 桓公匡合 濟弱扶傾
  Huan2gong1 kuang1he2, ji4 ruo4 fu2 qing1.

 春秋時代(紀元前770-403)、斉の国の桓公(在位、紀元前685-643)がよい政治を行ったということを顕彰する1行です。『論語』憲問篇にも「子曰:桓公九合諸侯,不以兵車,管仲之力也」とあります。
 「桓」は、とりあえず『新華字典』の第1義を採ります。
 「公」は第10義「我国古代五等爵位(公、侯、伯、子、男)的第一等」です。
 「匡」は第1義「纠正」でよいでしょう。
 「合」は多音字で、「一 he2」「二 ge3」の二音ですが、ここは前者の第2義「聚,集:合力。合办。合唱」です。
 「濟」は「一 ji4」「二 ji3」と読み分けますが、後者は固有名詞なので、ここは前者、その第1義「对困苦的人加以帮助」です。
 「弱」は第1義。
 「扶」は第1義の例として「扶老携幼」とあります。
 「傾」は第1義でよいでしょう。
 桓公の「桓」は、「謚号」と呼ばれる名称です。『逸周書』諡法解では「辟土服遠曰桓」と「桓」の意味を説明しています。