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036 容止若思 言辭安定
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 「容」は『新華字典』の第4義「相貌,仪表」です。
 「止」は、よい定義が見あたりません。大きな辞書には、「人的儀態舉止」の義が載っています。「容止」の語は『春秋左氏伝』襄公三十一年「周旋可則,容止可觀」を典故とします。典故のある語は、基本的な義のみで解釈できない場合が多いですね。
 「若」は第2義。
 「思」は第1義。
 「言」も第1義です。
 「辭」は第2義がよいでしょう。
 「安」は第1義に「安定」の例が挙がっています。
 「定」は第3義に「安定,平靖(多指局势)」とありますが、ここではむしろ第4義「镇静,安稳(多指情绪)」が当たります。
 全体としては、『礼記』曲礼上の「毋不敬,儼若思,安定辭,安民哉」が典故となっています。「容止」と「言辭」とは対ですが、厳密には対句といえません。